ミニチュア製作/お手軽ペイントのススメ

Sat, 06 Apr 2013 04:36:43 JST (3092d)

 GWの作例や身近な方の上手なペイント、店頭サンプルなどを見て「こんなに上手く塗れないよ」とか「こんなに手を掛けてたら、いつまでたっても塗り終わらなくて遊べないよ」とお嘆きの方もいらっしゃるかと思います。

 ミニチュアが好きで好きでたまらなくてしっかりペイントしたい方もいるでしょうが、私のように「早くゲームで使いたいんだ!(笑)」という方もいらっしゃるかと思います。

 超絶ペイントの技法についてはペイントの上手な方の記事を参考にしていただくとして、本講座では、手早く簡単に”それなりに”ペイントをするためのいくつかのTipsについてご紹介したいと思います。

 合言葉は「どんなに綺麗なミニチュアでもウンズが無くなったらただの死体!」ということで・・・(爆)

注意事項(というか言い訳)

 本講座で紹介する方法が唯一の正解ではなく、いろんなやり方やもっと優れた方法があるかと思います。本講座は「こうすべきだ!」という事ではなく、私個人がよくやる、手抜き(あ、言っちゃった(汗)塗りの方法をご紹介するだけですので、記事の内容を鵜呑みにするのではなく、自分なりに手を加えたり取捨選択して、いいと思うようにやってください。

 ちなみに私は以下の方法を大量にペイントしなくてはならないユニットのトループ作成時に多用します。キャラクターモデルやウォーマシンなど沢山数がいらないものに関しては、それぞれ思い入れを込めて塗っているつもりです。(それでもヘタクソだというのはナイショです(汗)

用意するもの

道具

ニッパ
 ミニチュアの切り離し(500円程度)
カッター(アートナイフ)
 ミニチュアの切り離し、バリ取り(100円程度)
やすり
 ミニチュアのバリ取り、成型(100円程度)
 塗装(300円程度)
目玉クリップ
 ミニチュアペイント時の持ち手(100円程度)

素材

プラ用接着剤
 ミニチュアの組み立て(200円程度)
サーフェイサー
 下地処理(800円程度)
シタデルカラー
 塗装(1色380円)
カラースプレー
 塗装(1本500円)
ベースデコレート素材
 ベースデコレート(1種300円程度)

 1 手早くペイントをするための下準備 〜ゲート処理〜

パーティングラインの処理

 モデルがランナーにしっかりと固定されている間に、目立つ部分のパーティングラインを削ります。

speed_paint02.jpg

 人によってやり方は多々あるかと思いますが、やすりとカッター(又はアートナイフ)を使って目立つ部分のみ削ってやればよいかと思います。

 あと重要なのは、接着面になる部分にパーティングラインがある場合ですが、このパーティングラインは必ず削りましょう。後で接着する際に上手くくっつかなくて苦労します。

 逆に組み立てた際に死角になる部分、例えば盾の裏側や盾を持つ腕、マントの裏側や背中などは丁寧に処理してもどうせ見えなくなってしまうので、適当にお茶を濁しても大差ないかと思います。

ゲートの処理

 ランナーをざっと眺めてミニチュアをランナーに固定するのに余分なゲート部分をニッパで切ります。

speed_paint01.jpg

 この時の方針は、

   1. 接着面となるので後で塗装の必要がない部分

   2. 組み立て後、筆が入りやすい部分(全てのゲートを処理した後に筆で塗りやすい箇所)

箇所のゲートを1〜2箇所残すと良いかと思います。

 切り取ったゲートの切断面部分は、上記のパーティングラインの処理を参考にして同じように処理しておきましょう。

 2 手抜きでOK 〜サーフェイサー吹き〜

 プラはメタルと比較して塗料の食いつきが良く、塗料をよほど薄めて塗らない限り塗料をはじくなんてことは無いので、真っ白(もしくは真っ黒)になるまでサーフェイサーを吹く必要はありません。

 自分の経験上、しっかりサーフェイサーを吹くと却って塗料をはじいたり、モールドを埋めてしまったりと弊害が起こることの方が多かったです。

 カラースプレーで下地色を塗るならサーフェイサーを吹かなくても大丈夫ですし、筆塗りの場合でも、うっすらとサーフェイサーがついたかな?、位の吹き方で十分かと思います。

 3 スピードペイントの強い味方 〜カラースプレー〜

 幸いにして日本ではタミヤやグンゼから、アクリル・エナメル系のカラースプレーが多種販売されており、探せばシタデルカラーとほぼ同じ色合いの色が(ものによっては)ありますので、気に入った色を使ってミニチュアの下地色を一気にスプレーしてしまいましょう。

 特にミニタリー系の色にいい色がそろっているかと思います。

筆者が良く使う色

  • TAMIYA COLOR TS-46 ライトサンド(ブリーチドボーンとほぼ同一色)
  • TAMIYA COLOR TS-42 ライトガンメタル(ボルトガンメタルとほぼ同一色)
  • TAMIYA COLOR TS-1 レッドブラウン(スコーチドブラウンとほぼ同一色)
  • TAMIYA COLOR TS-61 NATOグリーン(緑系。ベースの色によく使います)
  • グンゼ ガンダムカラースプレー06 Gグリーン1半光沢(緑系。ベースの色によく使います)
  • グンゼ MR.COLOR 124 暗緑色(三菱系)(ダークエンジェルスグリーンとほぼ同一色)

 出来るならツヤ無しまたは半光沢のスプレーの方がおもちゃっぽくない仕上がりになってよいかと思います。

 下地色として最後まで残る色ですから、吹き残しが無い様に、四方八方から丁寧にスプレー吹きをしてあげましょう。

 参考までに定価500円のカラースプレー(100ml入り)でユニットボックス1.5〜2箱分位は十分に吹けるかと思います。

 ついでにミニチュアのベースも気に入った色で一気に吹いてしまいましょう。その後のデコレートの事を考えて、ベースデコレート素材と近い色(フロック、グラス系なら緑、サンド系なら茶色、など)で吹いてあげると良いでしょう。

 4 とりあえず戦場に出すために 〜ペイントと組み立ての手順〜

 ここから実際に筆を使ってのペイントに入る訳ですが、このとき、ランナーのままで筆が入りやすいならそのままで、入りにくい場合は、ランナーが持ち手になるようにモデル単位で切り取ります。

 持ち手部分が小さい場合は、目玉クリップでランナー部分をはさんでやって塗りやすいように持ち手を作りましょう。

 ペイントの順番ですが、まずはベースにくっつけてしまった後に筆が入りにくい部分(股下、あごの裏など)から塗っていきましょう。

 続いて、組み立て後にペイントしにくい部分(腰袋など)を塗ります。また、腕や頭などのパーツが分割されている場合は、それぞれのパーツの飾り部分や裏側の部分など組み立て後に筆が入りにくくなる部分も塗ってしまいましょう。

 ここまできたら、とりあえず組み立ててしまいましょう。接着面にスプレー塗料がついている場合は、接着剤を多めにつけるか、ちょっと手間にはなりますがカッターで塗膜を削ってやりましょう。これで各パーツがしっかりと接着できるようになります。

 ベースに取り付ければ、どんな装備の何のモデルか判るようになりますので、早くゲームに使いたい場合は、戦場に出しても良いかと思います。

 ゲームに最低限必要なのは、それが何のユニットでどんな装備をしているかの情報ですので、私の場合、武器と胴体が出来たらとりあえず戦場に出現OKとしています。(笑)

 勿論、全パーツに下地色をつけてから組み上げてあげれば、全く問題ないかと思います。

 5 レベルアップしてやる、いつか・・・!? 〜重ね塗り〜

 4までの工程で、とりあえずミニチュアに色がのってベースにもくっつけましたので、十分ゲームで使えるかと思います。

 しかしながら、せっかくの愛着のあるミニチュアですので、もうちょっと本物っぽく彩色してあげたいというのが心情かと思います。

 あとはゲームをしながら、凸部分に光が当たっているように見えるように、ベースカラーより彩度の高い色をドライブラシなりなんなりの技法を使ってのせてあげたり、凹部分に影をつけるためにベースカラーより暗い色を水で2〜4倍程度に薄めてウォッシングしてあげればよいかと思います。

 この「ベースカラー+ハイライト+シェーディング」だけで、ベタ塗りしていた頃よりも数段”本物っぽい”仕上がりになるかと思います。

 あとはお好みで、ハイライトの段階を増やしたり、シェーディングの段階を増やしたりしてあげれば、やればやっただけミニチュアペイントのクオリティが上がって見えるかと思います。

 参考までに、私が良く使う「ベースカラー+ハイライト+シェーディング」の色の組み合わせをご紹介します。

 これはシタデルカラーの原色のみで使うため、やや色の段差が目立つかと思いますが、同じカラーリングのモデルを増強しようとしたときに、前に混色した色と仕上がりに差が出てしまう事を避けられるので、私みたいな無精者にはお勧めかと思います。

ハイライトベースカラーシェーディング
緑系スコーピオングリーンスノットグリーンダークエンジェルズグリーン
青系ライトニングブルーエンチャッテドブルーストームブルー
赤系ブラッドレッドレッドゴアスカブレッド
赤系その2ファイアリーオレンジブラッドレッドスカブレッド
黄系バッドムーンイエローサンバーストイエローブレイジングオレンジ
茶系ブロンズドフレッシュベスティアルブラウンスコッチドブラウン
白系スカルホワイトブリーチドボーンバボニックブラウン
白系その2スカルホワイトスペースウルブスグレーシャドウグレー
黒系コーデックスグレーカオスブラックブラックインク
(またはカオスブラックを水で薄める)
銀系ミスリルシルバーボルトガンメタルブラックインク
(またはカオスブラックを水で薄める)

 あとは仕上げとしてベースに、サンドやフロック、小石やウッドチップなどをお好みでベースデコレートしてあげればよいかと思います。

 これだけで、世界にたった一つしかない、あなたのミニチュア、アーミーが出来上がります。

 6 おまけ 〜塗膜の保護〜

 人によっては、塗装が終わったミニチュアが倒れたり、何かと擦れた時に塗料が剥げにくいようにトップコートを吹く人もいるようですが、私の場合は面倒なのと(をぃ)、「剥げたら塗りなおせばいいや」と思っているので特にトップコートは吹いていません。

 トップコートを吹く場合は、せっかく塗ったミニチュアの表面が白濁しないように、

  • 湿度の高い日は吹かない
  • 気温の低い日は吹かない
  • ミニチュアの近くから吹かない
  • 厚く吹かない

といった点に注意してあげると良いかと思います。

 7 最後に一言

 いかがだったでしょうか?

 ウォーハンマーという遊びは沢山のミニチュアを使いますので、超ハイクオリティなミニチュア塗装を”しなければならない” と思ってしまうと、いつまでたってもゲームが出来ませんし、そもそも「ミニチュアを塗ってみよう」という気持ちになりにくいかと思います。(私の場合がそうでした)

 この手順ではGWの雑誌作例やカタログにあるような「すごく綺麗な」ミニチュア塗装をするのは難しいかと思いますが、その分手軽に、短時間で沢山のミニチュアを塗れるかと思います。

 しかしながら、塗装や製作の基本的な技術はほとんど盛り込んでありますので、こうやってトループのミニチュアを塗っているうちに、あなたの塗装の技術は確実に上がっていきます。

 それからいくらでも気に入ったミニチュアを、超絶技術を盛り込んだり、時間と手間を掛けて気の済むまで塗ってあげればよいのではないでしょうか。

 何よりも、下手でも何でも自分が塗ったミニチュアが机の上に並んでいくさまは、誰でも思わず「にへぇ〜」となってしまう瞬間ではないかと思いますので、本記事がペイント初心者の方が気軽に沢山ペイントしていく上での参考に少しでもなれば幸いに思います。

おしまい


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